俺は目を閉じて祈った。

神様なんて、この歳で信じるのも可笑しいかもしれない。

だけど、いまは…

いまは神様にしかすがることができない。

今、俺がみゆの母さんに取り乱した姿を見せたら、みゆの母さんも俺も、みゆが居なくなってしまったとき、もとに戻れなくなるかもしれない。

もし、みゆの母さんがそうなってしまったとき、俺がみゆの母さんを助けてあげないとって、そう思うから。

でも、頼む。

みゆ、生きてくれ。

俺は再び、みゆに意思が届くよう、必死で祈った。

頼む、届いてくれ。