「なにが『重いのに』だ…」

俺は保健室から出るなり廊下に座り込んだ。
そして、思い出していた…みゆの、軽さを。

女子の体重の平均とか、そんなのを知ってる訳じゃない。
けど、あれは…あれは、軽すぎだ。

幼馴染みで、小さい頃から隣にいたみゆの変化に気づかないわけがない。
確か、中2くらいから、あいつは少しずつ変わっていった。

骨と皮だけっていっても頷けるような痩せ細った見た目、元気の無さそうな顔色、そして軽すぎる体重…

確信した、みゆは…病気なんだ。