とても綺麗な声だ。

透き通っていて大人っぽい。年齢は恐らく20代前半から中盤くらい。

声しか聞こえてないのだがその姿が容易に想像できる。

おそらく、とても綺麗な女性だろう。


それに、初めて聞くはずの声だけどもなぜか懐かしい感じがした。


考え込んでいる私に未唯が話しかける。


未「時間がないから手短に話すわ。
裕紀、あなたをこの時代に連れてきたのは私よ。」


その一言の後、しばらく沈黙が続いた。


そして、


祐「はあぁぁぁ?」


私から驚きと怒りの混ざった声が出た。

だが、未唯はそれに構わず話を続ける。


未「あなたには不思議な力があるの。もうすぐそれがわかるわ。」

祐「はぁ?なんだよ、それ?不思議な力ってどんな力なんだよ?」

未「残念だけど説明してる時間はないわ。あなたも私もそろそろ戻らなきゃいけないから。
次会った時に詳しく話すわ。それまで元気でね。」

祐「お、おい!待て…よ…」


そこまで言うと私の意識は遠のいた。