《奈都芽side》 先生と大樹と3人で行くはずだった桜並木。 今は大樹と2人で歩く。 大樹から先生は急に用事ができたと聞いた。 仕方ないと思っても 寂しさが増してくる。 私の目は、桜の花びらをとらえ、散ってゆく花びらを追いかける。 最初はゆっくり舞っているのに 地面に近づくと急に落下速度が早くなり 散った花びらは、行く先を探しながら地を這う。 まるで私みたいだ。