《智輝side》 僕は学校の独身寮に住んでいる。 16人分の部屋がある寮には僕を含め5人が生活している。 部屋に真っ直ぐに戻り ソファーに座り煙草に火をつけ考える。 相田と簡単に約束をしてしまったが、これでよかったのか? あれほど自分に問いかけたのに。 そっと顔を上げると 写真の中のナツが笑っていた。 当たり前だが、10年前と変わらぬ姿。 僕の横で笑うナツ。 “ナツ…" 君と同じ笑顔を久しぶりに見たんだ…