村娘はやっと会えた喜びと、王子の妻になることを選んだ申し訳なさに、動けずにいました。 それでも怪盗は村娘に近付きます。 そしてベッドのそばに立ち、村娘を見つめます。 甘い時間が流れているような気がしました。 村娘を見下ろす怪盗は、何かを迷っているようです。 「どうかしたの?」 怪盗は意を決し、自らの仮面に触れました。 そして、その仮面をとり、素顔を晒したのです。