「この飴玉って、もしかして渚くんの発明?」

「うん」

「どんなやつ?」

「本音しか話せなくなる」

渚くんが口に手を当てた。

「本音?」

「言いたくないことも全部言っちゃう飴ちゃん。いわば自白剤みたいなもんだね」

話すつもりもないのに話してしまう。
渚くんにはつらいだろうなぁ。

「何で博士には効かないの?」

「うーん?」

「そっか。博士いつも何も考えずに本音ポロポロ出してんだね」

「ちょ、バカみたいな言い方しないでよ!」

渚くんは少しでも声を抑えるためにか、布団に潜った。