樹里ちゃんは、響也のきょうだいだったんだ。 「し……知らなかった………」 響也の彼女なのに。 知らなかったなんて、恥ずかしい。 「そっ………それで、響也はっ!?」 大事なことを忘れていたことに気づいて、私ははっと我に返った。 「あっ………今、治療を受けてる………。意識がないって。このままじゃ、危ないって…………」