「……ちゃん……美紅ちゃん」 「え?」 「大丈夫? 体温計、見せて?」 「あ、はい……」 全然、気がつかなかった体温計の音に苦笑いしながらさつきに渡した体温計を覗き込む。 あーやっぱり……。 「んー熱はなさそうだけど……」 さつきが体温を紙に書き込んでいるとガラッと保健室のドアが開いた。