*  *  *   


翌日。



重たい体を引きずりながら学校へ向かって、自分の席に着く。


幸い、まだ考橋も遼も来ていなくて机に突っ伏す。


本当、昨日のアレはなんだったんだろうか……。


今思い出だしても何だかすごく不思議な出来事だった気がする。


だって、今まであんな優しい顔、した?


遼があんな顔わたしにしたことないもん。



いっつもにらむようなバカにした顔でしかわたしのこと、見てないのにさ。


ニコッと笑いながらわたしのこと、見てた。