そうだった! わたし、遼に呼び出されてたんだっけ? 考橋の告白でそんなことすら忘れてて、我に返る。 「お邪魔……だった?」 少しはにかむ表情でわたしと考橋を見る遼。 「あ、いえ……オレ、忘れ物取りに来ただけなんで……」 そう、考橋が振り返る。 「羽鳥、部活戻るな」 「あ、うん……」 考橋は遼に頭を下げて教室を出て行った。