どうすることもできないわたしにさつきが口を開いた。 「ま、ほおっておいたら? 二人とも美紅ちゃんのことが好きなんだよ」 そう余裕の表情を浮かべるさつき。 いや、余裕というか、楽しそう。 「でも、お兄ちゃんのカテキョはスパルタだから頑張ってね!」 「スパルタ?」 それはムリっ! わたし、褒められて伸びるタイプだからっ! きっと……。