「……好きだ。美紅のことが好きだ」



耳元から流れる甘い声。


熱くなる目頭を必死に押える。





わたしが一番聞きたかった言葉。


大好きな遼から聞きたかった言葉。


こんな天邪鬼なわたしでもいいって言ってくれるのは遼だけだよ?


こんな簡単に捕まっちゃったのは遼だからだよ?




「……大好き」




そう遼の胸の中で呟くとフッと安心した声が落ちてきた。