夜道を走る車から流れる洋楽を聞きながら外を眺める。 等間隔に明かりを照らす街灯の距離が長くなると、小高い山が見えた。 「山道は大丈夫?」 「あ、うん……」 「そんなに急カーブじゃないと思うけど、気持ち悪くなったら教えて?」 「うん」 山道に差し掛かる前にかけられた遼の言葉。 こういう優しさが時には罪だと思う。 そんな言葉かけられたら余計に好きになっちゃうよ……。