* * * 楽しい時間なんて一瞬で終わる。 お腹いっぱいお肉を食べたわたしと遼は車に乗る。 「なぁ……もうちょっと付き合って?」 「え? あ、うん……」 わたしの返事を合図に遼が車を出した。 もうちょっと……そんなわたしの気持ちが心を揺るがす。 遼と時間を共有するとこのままがいいと思ってしまう。 もう、言葉なんて気持ちなんてなくてもいい。 遼に彼女がいてもいい。 わたしのことを好きじゃなくてもいい。 わたしの片思いでいい。 いいから……もう少し、遼のこと、独占させてください……。