わたしはどのお兄ちゃんもお兄ちゃんらしくて好き。 喜んでる姿も、くやしくて唇をかみ締める姿も、汗を流して努力してる姿も……。 どのお兄ちゃんも好き。 なのに、会って30分も経ってない奴に、あの程度呼ばわりされたくない! 「何も分かんねーよ。インスピレーションだよ。 さつきには釣り合わねーって、痛てっ……何すんだよ!」 「うるさいうるさいうるさい!!」 わたしは気がついたら遼の足を思いっきり蹴っていた。