「ね、美紅ちゃん、ちょっと買い物に付き合って!」 車を降りてお店に入るとさつきがわたしの腕を引っ張る。 「買い物終わったら連絡するから!」 「はいはい……」 呆れ顔でわたしとさつきを見送る遼とお兄ちゃん。 ……って、おいっ! 「あ、あのっ!」 「ん?」 さつきが立ち止まって振り返る。 いや……ん? じゃなくて……。