「いいから、早く!」 「ちょ……だから! これから友だちと約束してるんです! だから……」 「そんなの、断って!」 「断ってって……出来るわけ……」 「友だちとうちのお兄ちゃんとどっちが大切なのっ!」 さつきにそう、大声で言われて、わたしは即答できなかった。