「大丈夫。亜津美と多香枝も呼んであるから! 駅前にいるから、なるべく早くね!」 「はーい。了解」 わたしは電話を切ると、鏡の前に座る。 よしっ! パチンとホッペを叩いて気合を入れる。 まず、髪にカーラーをまいて、化粧をして……。 服は何にしようかなーなんて考えていると、部屋の外が何だか騒がしい。 バタバタと階段を上る音が聞こえてきた。 もう、お兄ちゃんてば、足音うるさすぎ。 何か忘れ物? そう思っていると……。