「遼、ちゃんとさつきに言ってあげて? 今ならさつきも冷静に話を聞いてくれると思うから……」 「美紅……」 「あ、わたし、帰るね。ほら、遅くなるとお母さんも心配するし……」 そう、遼とお兄ちゃんに背を向ける。 さつきならこの問題は解決できる。 だって、こんなにも二人から愛されてるんだ。 だから……何の問題なんてない。 あとは、さつき自身がどれだけ遼の愛を受け止められるか……それだけだと思う。 よかったじゃん。