「あーお兄ちゃんって美紅ちゃんのクラスにいるんだっけ?」 すぐに理解したみたいで、ケラケラと笑い出して馴染まないなぁって一言。 いやいや、そうじゃなくて。 「あの、ミュージカルは……」 「うん、もう1枚はお兄ちゃんだよ?」 「はぁ?」 学校中に聞こえたかもしれないくらいの大声が出た。 そんな話、一言も聞いてないんですけど? つーか、何で遼? よりによって、何で遼なの!! 早くなる鼓動をそんな思いで吹き飛ばしたかった。