幻想月夜

 両親は、少女にたくさんのスケッチブックと色鉛筆を与えてくれました。


 でもーーただそれだけでした。



 少女は笑顔で受け取りましたが、心は空っぽ。乾いてしまったカラッカラの大地のように。



 心はすっかり枯れ果ててしまいました。