かすれた声でそう言って、優しい手つきで私の手の甲を撫でる。 え、 なんだよ、それ 「なんで……?」 「俺と一緒にいると月花が傷付く。俺は、そんなの嫌だから」 下を向いてひざまずく矢吹の顔は見えない。 だけど私の手を撫でるその手は、声は、とても――震えていた。 怖いのだと、矢吹は零した。 「君を失うのが怖いんだ」 だったら今この場で手放した方がましだと。 そう、言うんだ。