「えっと…美術部ってどこだっけ?」

「あ、俺わかるよ。この棟の確か三階、チェックしてたからさ。」

「そーいやそうかw」

「ね、ずっと気になってたんだけど、三城くんと潮崎君てタイプ全然違うよね?中学一緒だったりとか?」

「いや、高校で初めましてだよ」

「わ、そうなんだ!すごい仲良さげだったからびっくりしちゃった」にこにこ

「コイツ、オレのこと女と間違えて告ってきたんだぜwwwww」

「っちょ!言うなよ!!!!」

言っちゃダメだとは言ってないけど言うもんでもないだろ!?

「えっそうなのwwwwwww」

「右京君や…笑いすぎやしないかね…?」

「ふふふwwwwwwだってwwwwwまあ、潮崎くん髪長いし…可愛らしいから間違えちゃうかも」

「むー…」

「あっ、あ、今のは別に喧嘩売ったとかそんなじゃなくてっ」

あわあわと腕で顔を隠しながら潮崎から距離を取る右京君。

「お前も似たような反応すんなあw怒らないってそんなんじゃw」

「はー…よかったあ…。あ、ここだよここ。ちょうど漫研の部室の真上なんだよ」


先ほどの漫研とは違い、とても静かで人がいるのかさえわからない。

美術部と書かれた少し古ぼけたプレートの下にはドアではなく、スライド式の扉があった。

「あ、ドアじゃねぇんだな」

「すごくそれっぽいよねえ。風格みたいなのを感じるね!」

「ノックした方がいいよな?」

「あ、俺が行くよ」

こんこんっ
右京君が軽くノックする。

「はーい」

すると聞き覚えのある声が…