完全にパニックに陥った彼女をみて男は悲しそうな顔をして、棚から注射器を出し、雪に近づいた。




「な……にそれ……やめてっ!

いやだ!!」




「ごめんね。」




「い……ゃ………」



注射を打つと彼女はガクリとして意識を失った。



「ごめんね、雪。」




男は何にたいしてかわからない謝罪を意識のない雪にした。



そして、雪を鎖のついた、ベットへ寝かせ、頭をひとなでしてポツリ、と呟いてから部屋を出ていった。



「僕は、上戸 。

上戸 来夢だよ。 」