なにも言えなかった。 だってまだこの人を信じた訳じゃない。 「ま、いいや。 まだはなしていなかったけれど、僕の本当の狙いがもうひとつあるんだ。 君が僕のことを好きにならせることだよ。」 にっこりとして言った。 だけど、昨日までの恐怖はない。 キスの仕方が優しい、そして今の言葉、それだけで少し心を許してしまっている自分が情けない。 だけど、そんなことは絶対に言わない。 「す……好きになるわけないじゃない」 「さぁ、どうかな?」 彼はまた余裕の笑みを見せた。