「んぅ…」

もう朝だ。今は5時。

なぜこんな早起きしたのかって?

だって佐藤くん陸上部じゃん。

だから朝練してると思ったの。



「よしっ。準備できたー。」

忘れ物はないかなー? おっけーだ。

「やばい。ちょー楽しみ。いってきまーす。」

ガチャ


案の定グラウンドに着くと佐藤くんは練習をしていた。

「まじめだなー。ありゃモてるわ。笑」

あ。佐藤くんこっち来た。

作戦開始。

「朝ってこんなに寒いんだ。」

佐藤くんの反対側を向いてわざと大きい声で言う。

「君、寒いの?」

そして、第一印象大事だからめっちゃ可愛く振り向く。笑

「ふぇ?あ、ぅん。」

そして笑う。

「―っ う、上着…着る?」

お、照れてる照れてる。

「ほぇ?い、いいんですカッ」

あ、あれしよ。


へっくちゅ!


わざとだよーん。笑

「絶対着たほうがいいよ。笑」

「じゃあ…遠慮なく。ありがとうございます!」

「あぁ。」

「これ、いつ返せばいいですか?」

首をかしげて聞いてみた。