神様、はじめました。(仮)




* * *




「…ん。 」


蒼空が目を覚ますと、車はあたり一面森の中で停車していた。


目の前には神家とよばれるお屋敷に続く大きな門が、どで一んと聳え立っていてその圧倒的なインパクトある立派な門が唖然と見詰める、蒼空。


「うっわ、デカすぎるだろ。」


そこに、運転をしていた風太が千鳥とよぶその男が、車のドアを開ける。


がちゃ…


「蒼空様、神家に到着致しましたのでお連れいたします。」


「でも、まだ祐汰が。」


「俺が、連れて行くから先に神家に行って居ろ。」


「は?祐汰は、俺が抱えて一緒に行く!」


「駄目だ、ここから先はお前じゃなく俺が抱えて行くしかないんだ。」


「何でだよ!」


「今から、お前を神家に入らせる前に結界をほどこすからだ。」


「け、結界だと!?」


「神家は、とても神聖な場なんだ。祐汰にとっては良き場だが、逆に蒼空にとっては酷な場何だよ、だから影響を与えぬように結界をほどこす。」


「意味が解らないんだけど。」


「いずれ、解るさ嫌でもな。」


「………。」


「では、結界を放つ。準備はいいか蒼空?」


「ああ。」


「では、はじめる。」


そう言って風太は、蒼空に結界をほどこしはじめる。


「汝の名のもとに、我が意識を持ちいて…印を記す…結!」


蒼空の周りに青い結界が、ほどこされた。


実際、結界はほどこした者以外結界は目に見えない。


「これで、入れるようになった。」


「結界を、やったのか?」


「ああ。」


「ふ一ん、目に見えないものなんだな結界ってのは。」


「結界とは、本来陰陽師にしか見えないものなんだ。陰陽師であれば、結界にはすぐに気付く。」


「ふ一ん。」


「千鳥、蒼空を連れて先に神咲様の所まで行って居ろ、アイツも先に来ている頃だろう。」


「承知しました。」


「任せた。」


蒼空は、千鳥に案内されるまま神家へと足を踏み入れどんどん先へと入って行く。


周りを見渡せば森に囲まれた神家。


神家へと続く石辺で出来た道を歩く。


和風的なその場所は、まるで静かな領域と言えた。