「有栖さん」 「…はい」 不意に名前を呼ばれて、昭次さんの顔を見る。 「近いうちにここを辞めます」 「…」 「ここでの俺と普段の俺じゃ、違う所も沢山あるだろうし、収入が減って生活に追われたら性格も変わってしまうかもしれないけど」 「…」 「有栖さんとは、これで会えなくなる関係で終わりたくないんです」 「っ!」 「いや、客とバーテンの関係を終わらせて、一人の男として、関わっていきたい」