フェイント王子たち


「お忙しいですね。それでは、私はこれで」

「すみません。最後だから、ゆっくりお話したかったんですが…」

「いえいえ。どうぞ、あちらに行かれて下さい」

「すみません。では、気をつけて帰って下さいね」

「はい」

高橋さんは、立ち上がると一旦デスクの方資料を取りに行き、そのまま女子高生たちのテーブルについた。

「はぁ…」

思わずため息が出てしまった…。鍵を鞄に入れて席を立とうとすると、奥から、荒木さんがやって来た。