それから一週間。
私と結城の間にはなんだか気まずい雰囲気が流れていた。
あれから目を合わせてもくれないし‥
「はぁ‥」
「どうしたの?」
放課後、一人ため息をつく私を心配そうに覗き込む百合ちゃん。
「百合ちゃん‥私結城のことがわかんないよ‥」
結城のあの言葉はどういう意味?
あんなの‥期待しちゃうに決まってる。
あの日のことを百合ちゃんに話す。
「それ、結城さんもさくらのことを好きだと思うけどな‥」
「でも、ありえないよ。私、8歳も年下だもん。」
「そうかなー‥」
「うん‥」
と、その時。
「さくらちゃん!」
「あ、いーくんっ!」
教室の入り口にもたれかかるいーくん。
その姿にざわめく教室。
女子のひそひそ声が耳に痛い。
「伊織様がわざわざ教室にくるなんて。」
「また、城野さくらよ。」
「なんであんな子‥クラスではおとなしくて地味なのにね。」
「皆の伊織様を独り占めするなんて‥」
それに追い打ちをかけるように‥