そんな彼をみてお父さんは満悦。

「ほら、やっぱり優秀な執事じゃないか。結城くん、さくらを頼むよ。」

「お任せください。」


結城は丁寧に頭をさげた。


みんな騙されてる…!!

けど、こんなとこで騒ぐわけにもいかず、私はおとなしく会場に向かった。

会場には30人ほど座れる長テーブル。
お父さんはその1番はじに座る。
私はその横に座った。


「あら、さくらちゃん?随分綺麗になって…」

「あ、北条のおばさんっ」

「こら、さくら。北条さんは日本経済グループの会長なんだから、そんな口を聞くんじゃない。」




「ははっ、いいのよ。ほんとに美人になってびっくりしちゃったわ。今度またお茶でもしましょうね。」