もう限界…
心臓が壊れちゃいそうっ

私がそう思った瞬間。

「…そろそろ車も到着している頃ですし、行きますか。」

彼は私からスッと離れると、何事もなかったかのように歩きだす。


はぁーっ
よかったぁ…
大きく息を吐く。



と、彼が急に振りかえる。
「?」


「お嬢様、ドレスもお似合いですよ。」

彼は極上の笑顔でそういったのだった。