結城の声が聞こえる。
もうっ、私ってば、不器用すぎ!!
必死に手をのばすけどチャックの場所を探すので一苦労。
と、その時。
扉がバタンと開いた。
「ひゃっ、結城!?」
私は思わず背中を隠す。
けれど一瞬で状況を察したらしい結城はニヤっと笑う。
「お嬢様、どうなされたのかと思えば…」
そう言ってクスクスと笑う結城。
「もう、着替えてるんだから出てって」
「お着替えに何分かかってるんですか。…わたくしがお手伝いします。」
「はぁっ?いやっ、いい!だいじょーぶ!」
私は焦って後ずさる。
「わたくしにお任せを。」
結城はニヤリと笑ってそう言うと、少し強引に私の身体を引き寄せる。
私は思わず息を飲む。