王子様は私のところに歩いて来て尋ねる。 「城野、さくらさん?」 私は小さく頷く。 すると、彼は私の手をとって、スタスタと歩き出した。 「えっ、ちょっと!?」 教室をでて、誰もいない中庭へ。 この季節、中庭にはたくさんの花が咲いていてとても綺麗だ。 …じゃなくて! どうしよ… 私は彼をみあげる。 彼は私と目が合うと、私を引き寄せ、そして抱きしめた。 「はっ、えっ、…?」 「ずっと会いたかったんだ。」 「えっと…?」 私はされるがまま。 しかも状況が全く読めない。