はぁ‥なんか、びっくりしたぁ‥

1人廊下に立ち尽くす。


その時。



「他に好きな奴がいるのに、伊織に口説かれて赤くなってるし。」

後ろから、聞こえた声。

「京介さんっ!?」
思わず振り向く。
「やっぱ顔真っ赤ー。」
そう言って意地悪っぽく笑う彼。

「見てたのっ?」

「んー。伊織もやるねー。旅行の最初からあんな飛ばして‥さくらちゃん、食われちゃうかもよ?」
「いーくんはそんなことしないよ。」

京介さんの言い方が意地悪だったので、言い返す。



「どうだかねー。男は皆、自分が気になる女のこと、襲いたいって思ってるもんだよ?」
そう言ってニヤっと笑う彼。

そしてそのまま彼は私に近づき、耳元で囁いた。


「俺だって、そうだから。」