慎吾は私の言ったことなんて気にすることなく、満面の笑みを浮かべて、


「美味そう!俺、腹減ってるからいくらでも食えるぞー!」


そう言うと、次々と料理を平らげていく。


そのスリムな体のどこに入っていくの?と言いたくなるくらい本当によく食べる。


「美味い!せっかく作ったんだから早く食べないと俺が全部食っちまうぞ!」


なんて言い出す始末……。


何だかひとりで怒っていた自分がバカみたいだ。


「全く、本当に美味しそうに食べるんだから……子供みたい」


私も負けずに料理に箸をつける。


「いいじゃねぇかよ!美味いものは美味いんだから」


そんなやりとりをしながら、料理はあっという間になくなった。



食事の後片付けをしながらチラリと慎吾を見る。


片付けが終わったら慎吾に謝ろう。


気持ちを伝えて、ふたりの関係をはっきりさせよう。


食器を拭いて棚にしまい終えると、意を決してリビングに戻った。



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