部屋に戻るとすぐに慎吾が飛び込んできた。
その表情に戸惑いの色が隠せない。
「何考えているんだよ?お前は」
そう顔に書いてある。
部屋の中に漂う気まずい空気を払拭するように、
「そんなとこに突っ立ってないで座れば?」
可愛げのない口調で席に就くように促す。
お茶碗にごはんをよそい、
「たくさん食べてね」
圧力たっぷりの笑顔で慎吾に勧めた。
テーブルに所狭しと並んだ料理を目にした慎吾は相変わらず戸惑った表情のまま、
「お前、いくら何でもこれは…作り過ぎだろうが!」
「どんだけ作ったんだよ……。」
彼の心の声が聞こえたような気がした。
だけど、
「そう思うなら、しっかり食べなさいよ。全部食べないとこの部屋から出さないから!!!!」
なんて、非道なことを言った私。
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