つかず離れずの日々が当たり前になってきたある日のこと。


勤務を終え、駐車場に向かいながら夕飯のメニューを考えていた。


時刻は18時を回ったところ。


慎吾は今日も院内を回ると言っていたので帰って来るのはだいたい20時くらいかな。


それならスーパーに寄って支度をしても余裕で間に合う。


マンションに着いたら食べに来るようにメールを送らなくちゃ。


なんて、心を弾ませていると、駐車場に停まる見慣れた車が目に留まった。


あの車は慎吾の車。


車種も色もナンバーも毎日見ているから間違いない。


まだ病院にいるのかな?


なんて思っていたら車の向こう側に慎吾の姿が見えた。


何だ、いるじゃない。


「慎…ッ!」


呼びかけて息を呑んだ。



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