小野塚先生の大好きなイケメンMRさんは、同じマンションの住人で、マンションの駐車場で倒れていた彼だった。


スリムな長身でスーツがよく似合うそこそこイケメンの彼は(持っているパンフレットを見たところ)フロンティア製薬のMRさんだった。


「何だ浅倉先生、成瀬くんと知り合いだったんだ」


いえいえ、知り合いというほどの関係ではありませんが……。


「教授、この間お話したマンションの駐車場で倒れていた若い男性って…この方なんです」


教授は苦笑すると、


「成瀬くんで良かったな。いくら病人でも男性をひとり暮らしの女性の家に上げるのは危険過ぎるからね」


あの時は悟さんのこともあって自分でもどうかしていた。


でも、助けなくちゃという気持ちが先に立って無我夢中だったんだ。



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