緊迫した小野塚先生の声に、緊張感が増していく。


「えぇっ!?りんちゃんが!!!?わかりました、すぐ出ます!!!」


電話を切ると、慎吾に、


「患者が急変したの…行って来る!!!!」


言い終わらないうちに部屋を飛び出した。


「気をつけて行け、事故るなよ!」


背後で慎吾の声が聞こえた。


これから先、こういうことが何度も起こるだろう。


そんな私だからいい奥さんにはなれないだろう。


でも、慎吾なら、


慎吾だったら、


そんな私を


笑顔で送り出し、


笑顔で迎えてくれる。


そんな気がした。



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