「やばい……やばいって、その顔!」
慎吾は背中と膝の裏側に腕を回した。
「ちょ…ちょっと、慎吾!?」
戸惑う私を抱き上げ、ベッドルームへと直行した。
どうやら慎吾の理性を飛ばしてしまったようだ。
久しぶりのオオカミ降臨……。
慎吾は私を静かにベッドに下ろすと、
「もぉぉぉ!!!!慎吾!」
意地悪な笑みを浮かべる慎吾に文句を言っても、
「よろしくな、ひとみ」
慎吾は呆れる私の頬に触れ、唇にキスを落とそうとした……
がっ!!!!
♪~~♪
スマホが鳴った。
この着信音は私で発信元は病院。
緊張が走る。
「はい、浅倉です」
電話に出ると、
『浅倉、ラブラブ引っ越し中のところ悪いんだけど、りんちゃん急変よ!すぐ来て!!!!』
緊迫した小野塚先生の声に、緊張感が増していく。
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