プロポーズの翌日、挨拶に訪れた慎吾を大歓迎で迎えた両親に慎吾はやや引き気味だったけれど、
「ひとみさんと幸せな家庭を築いていけるよう努力します」
その言葉が嬉しくて、泣き虫の私はお約束どおり涙を流し、
両親は口をそろえて、「息子ができた」と大喜びする姿に不覚にも号泣した……。
帰国してまだ2日目だというのに、どれだけ泣かされているんだ私は……。
その後、慎吾の実家に挨拶に行った時も、慎吾のご両親と同居しているお兄さん一家と慎吾の実家と同じ市内に住むお姉さん一家も乱入し、熱烈な歓迎を受けた。
お兄ちゃんを失ってから一人っ子になってしまい、寂しい気持ちを抱え続けていた私は、一度にお兄さんとお姉さんができ、それがとても嬉しくて、
「あまり喜ぶと、後が怖いからほどほどにしとけよ」
なんて、慎吾に言われるくらいはしゃいでいた……。
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