そんな私に慎吾は、


「本当に変わってないな」


呆れた口調の中にちらりと安堵の表情が見えたような気がした。


「この日本酒、絶対ひとみ好みだから」


慎吾が勧めてくれた日本酒を口にした。


「美味しい。日本最高!」


もう日本以外の国では絶対生活できないと心から思った。


「何だか私ひとりで飲んで申し訳ないわね」


慎吾もお酒が好きだから本当に申し訳ない。


「まぁ車だし、気の済むまで飲んでいいぞ。その代わりうちで飲むから付き合えよ」


でも、


「あんまり飲みすぎると、時差ボケですぐに眠くなっちゃいそうだからほどほどにしとくわ」


時差ボケも早く直さないと仕事に差し支えるからね。


なので、大好きな日本酒をメインにいつもより控え目に飲むことにした。


美味しい料理を堪能し、


私はアメリカでのこと、


慎吾は東京でのことを


時間を忘れて語り合った。



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