「な、何がだよ」
言葉に感じる動揺と疑念。
向井先生が言った「考え直してくれ」というフレーズが慎吾を混乱させている。
その脳内で渦巻いているのは、
不倫
もしくは、
復縁
もうっ！余計なことしてくれちゃって！！！！
大きく息を吐いて、
「向井とはもう、何でもないわよ！さっきのは仕事の話…今だに指導医ヅラしてうるさいったら！」
こういう言い方したくないけれど、
うざっ！！！！
そう叫びたい。
余計なことに首を突っ込んで欲しくないわ。
「だったら何でお前、このごろおかしいんだよ！俺がわからないとでも思っているのか？」
怒った口調の慎吾は、真剣な眼差しで私を見た。
やっぱり慎吾はわかっていたんだ。
なのに、私は心配かけることばかりで、
「ごめん、今はまだ言えない」
それしか言えなかった。
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