「い、いいよ…え、遠慮しとく…」
まるで、
「俺にはそんな趣味ねーんだよ!!!!」
そう言わんばかりの引きつった表情で拒否してきた。
うっ…
ダ、ダメッ!!!!
その反応がツボにハマる。
でも、笑ってはいけない。
彼を安心させるように笑顔を作って、
「何か勘違いしてない?もしかして私がや入れるとでも思ったの?
もう大人なんだし、自分でもできるでしょ?」
彼の顔がみるみる真っ赤になった。
「本当は座薬の方が効き目が早いんだけどなぁ。飲み薬の方がいいかしら?」
彼はばつが悪そうにこちらを見ると、
「飲み薬、もらえる?」
ぶっきらぼうに言ったその顔には、
「あるなら先に言えよ!」
そう書いてある。
OKの意味を込め、頷いてキッチンに行くと、さっき作ったお粥、即席で作った玉子豆腐と汁物を器に盛り、トレーに乗せて、
「その前に少し何か食べましょう」
彼の目の前に置くと、
キュルルル…
彼のお腹が鳴った。
.


