「あぁーっ!クマー!可愛い!」
テンションはますます上がるばかりで……
そんな私を慎吾は温かい目で見てくれる。
幸せなひとときだ。
ティータイムが終わってショップに行くと、
えっと、何人だっけ?
トモくんとタクちゃん、ショウちゃんにマサくんでしょ。
あと、ムーたんにリサちゃんにアヤちゃん。
他には…
テディベアのぬいぐるみをかごに入れ、レジに並んだ。
「お前、いくら可愛いからってそんなに買って部屋に置くつもりか?」
慎吾が驚くのも無理はない。
だって私、抱えきれないくらいたくさんのぬいぐるみを持っているから。
「違うわよ。長期入院している子供達へのお土産。買って来るって約束したんだ」
私だけ休暇を楽しんでいるのは申し訳なくて、ずっと入院している子供達に少しでも外の世界を感じて欲しかったから。
会計を済ませると、慎吾は笑顔で、
「そろそろ旅館に行こうか?」
私の手を取り、ミュージアムを後にした。
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