「先生の厳しい指導の賜物ですよ」
そう言葉を返すと、
「んま!生意気なこと言っちゃって!そんなこと言う子にはもっとしごいちゃうんだから!!!」
ニヤリと浮かべる黒い笑みが怖い…。
とんだやぶへびでした…。
「とんでもないです!今後ともご指導、ご鞭撻のほど、どうかお手柔らかにお願いいたします。では、失礼します!」
ぺこりと頭を下げ、慎吾の待つマンションへと戻った。
マンションの駐車場に車を停め、部屋の窓を見る。
明かりが点いていないところを見ると慎吾は自分の部屋に戻ったようだ。
時刻はもうすぐ日付変更線を越える。
部屋を出てから1時間で戻って来られたけれど、
「もう眠ってしまったよね?」
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