文乃『こんな所で何してるの?』
あまり目立たない場所に移動しながら聞いた。
柚希『母さんが姉ちゃんに弁当持って行けって!』
確かに柚希の手には私が学生の頃使っていたお弁当箱があった。
文乃『ありがとう。でも、仕事は?』
柚希『オフ!』
文乃『そうなのゴメンね!』
人気俳優の柚希はめったに休みなんて無い。
柚希『大丈夫だよ。近くに来る用事があったからそのついでだよ。』
文乃『五鈴居るけど呼んでこようか?』
私の幼なじみの五鈴とも仲がいい。
柚希『時間ないからいいや。』
文乃『わかった。お弁当ありがとね。お母さんに言っといて。』
柚希『了解。じゃあ、仕事頑張れよ。』
文乃『柚希もね。』
柚希に渡されたお弁当を持って、秘書課に戻った。

