そんなことを思い出して不安になっている私に主任は楽しそうに言った。
悠斗『俺はその方が文乃を俺の彼女だって堂々と宣言できるからいいけど!』
その言葉は嬉しいけど、
文乃『そういう問題じゃないですから!そらに、百歩譲ってキスするのはいいですが、何で私からなんですか?』
勢いに任せて言い切った私に司馬主任は、意地悪な笑みを見せた。
なんか間違えたかな?
嫌な予感がする。
悠斗『キスしてもいいんだ。じゃ遠慮無く!』
そう言って無邪気に笑ってキスをしてきた。
嵌められたと怒りたかったけれど、司馬主任のキスは甘くて優しい。
だから、許してしまう。
そんな私に気づいてわざとしてくる主任をズルいと思うけど、やっぱり事人には勝てないと思う。

